店の毎日

小さい商店と猫の記録。

だし巻き卵

毎日ベトナム料理を作ることを仕事にさせてもらってて、

先日SNSで「アジア料理を日本人が作ってることへの偏見への怒り」のような記事を目にして。

たとえば、わたしがベトナムに住んでます、んで和食が恋しくなってだし巻き卵食べに食堂探します、ってときに

やっぱり日本人んでもっと言えば関西人の焼いただし巻き卵が食べたくなるとおもうんですよ。それは偏見でも差別でもなくてふつうに順番としてそれが思い浮かぶというか。

もっとその土地のレストラン事情に詳しくなれば、現地の人の焼いたとびきりお

いしいだし巻き卵に巡り会えるかも、とも思うんですけど、心情としたらやっぱり日本人がやいた玉子焼きが食べたくなると。だからうちにもベトナムの方こられるし問い合わせもあるし「シェフはベトナム人ですか」って。

でも日本に居るベトナムの方に「わっベトナム人が作ってるのかと思ってた!」って言われたりしたらめちゃくちゃ嬉しいわけで。あーこの仕事やっててええんかなと、ホッとするというかね。

これ、フランス料理でもイタリア料理でもあると思います。でもそこ差別だの偏見だのグイグイねじ込んで行くとこかなあと。料理は文化であり生活、国をかたちどるもので、そこに生まれ育つものでしか表現できないものって超えられない垣根のようなもなのっておふくろの味的な、てあると思う。「外国人だから他国の料理が現地の人よりできない」と言われるのそんなに怒ることかなあ、と。それ当たり前ですやんと。食べる側にとっては、料理って上手に作るだけの表現やないと思うんで。そこ怒るところ??とはてなマークでいっぱいです。

ミシン

きのうの夜、夫のお店に共通のお客さまが見えて、仕事の話しから縫製の話しになり。

「工業ミシンならうちにあったんだけど」と夫、「えっどうしてですか????」とお客さま、

「かみさんが使ってたから」と。

デニムも皮革も帆布も縫えて、

昔からの工業ミシンのピッチが好きで、あのピッチでしか雑貨の縫い物をしたくなかったので千住の家の近くのミシン屋さんで見つけて結婚してすぐに購入したもの。


このたびの引っ越しで

捨てた。

ミシン屋には引き取りにすごい金額を言われたので捨てました。


お店をやってからの丸9年まったく触らなかったんだけど。

私にとっては蔵書と同じく

じぶんをかたどってたものの象徴で

使わなくても持ってること、そこにあること、目につくことが立ってられるモチベーションにもなったんだけど。

でも捨てた。


なんでだろう。


今思えば引っ越し先に置けなくもないし、物は持たない方なので

あと大事なものって今は猫と車くらいなのに。

今朝まで忘れてたけど

ミシンの話しになってとても悲しい気持ちになった。

捨てなきゃよかったかなとも思った。


いまもふと、思い出して悲しくなって

でもやっぱり

これからの時間の方が短いわけで

大事なミシンを捨てたんだから

ミシンより大事じゃないものは

もう持たないようにしようと

思ったしだい。

大きさと売り上げ

ツイッターにつぶやくにも長くなりそうで、「あ、ブログあった」と思い出し。


お店ってかっこええこと言っても

生活できるだけの売り上げが上がらなきゃやれないわけで、

ほかにアルバイトしたり副業持ってたり不労所得あったりしたらできるってもんだけど、それはそれで、空いた時間に都合よく働ける職場がなきゃ無理だし家賃収入があるひとがそもそもお店なんて効率の悪いことするよりそこをひとに貸すだろうし。


アルバイトの子が「両立が難しい」とかって辞めたい、ってなった時にいつも思うのは「ほんとはじぶんひとりでできる手の中でやりたいんやけどな」ってこと。


でもお店も9年目になってわかったことは、ひとりじゃ店の大小にかかわらず生活をするだけのサラリーを稼ぐのは難しいというか無理なこと、店はスタッフの数だけ売り上げが増えていくこと。

これは乱暴かもだけどひとりで何もかもやってっていうのはよほどキャリアと客を持ってて、やりたいことが固まってるひとじゃないと無理やと。

そうなると、一生そこで働いてくれるびっくりぽんなひとは今はいないわけで、いつかはぜったい辞めていくスタッフに仕事をすべて教え、慣れさせ、働いてもらうことって虚しいことで。

ほんなら、

じぶんひとりでやれて今の利益が出る店ってどんな形やればえんやろ、って毎日そのことばかり考えてるわけで。

多少違いはあれど、お店やってるひとの考えてることってここに尽きると思うねんなあ。




5/11 sat 雨、昼からどしゃ降りですやん。

また消えた!もういやや新しいパソコン欲しいっす。これお下がりやしわたしのパソコンちゃうもん、前のデータもインストールしないままやしとか一気に八つ当たりが頭に浮かぶわ。もう書きたくないよくすん。雨は店、ひまやしアウトやねんって話しと、朝から夜の貸し切りのトムヤムスープと豚のピーナッツ串焼きの仕込みしてたって話。んでトムヤムスープはキョウコちゃんが居たころに何回も何回も書き直したレシピでそれを一生使おうと思てて、んでまた一緒にこれ作って「おいしいなあ」って食べたいなあって。

 

昼はほんまにお客さん来なくてだんだんとどしゃ降りやし、でも一時半ごろからぽつぽつ来てくれはりました、5組。7時からは9名のコースのお客様、と思ってたら6時からでしたん、びびりでもお手伝いのスタッフも来てたし滞りなく始められました。ちょうどその前に上野へ欠品した材料をスタッフに買いに行ってもらえたし間に合ってよかった。そう大勢のお客さんの時は準備することの大事さが骨身にしみて、準備に気をつけたらいろんなことが滞りなくなってきた。滞りないと仕事が楽しくなってくるから不思議やな仕込み八割やな。転んでもただでは起きない、と肝にめいじて、せやないと足ひっかけて転ばしたもん勝ちでなんかそれ損やん損ばっかやもんな。

9名は緊張する、これが毎日毎晩ご予約で満席のお店ってどんなやろ。早死にしそう、とも思うけど慣れるんかなあ、どやろ。今度くろぎさんに会うことがあったらぜひとも聞いてみたいと思いまっす。

こんな雨の日に貸し切り予約があってよかったなあ。明日は晴れるらしいけどどうかなあ。

きょうももりもり7号食、玄米食べまくり。体重は微妙に増加、、なんでやねん。

5/10 fri 晴れ朝から20度超え、あほみたいに東京は暑い。

気圧が下がってきたんか、さっきから頭痛いお。これがアップされるころには追いついてきてるんやろけど一向にブログ更新がないんで「三日坊主やなあ」とみんな思ってたでしょう、うははははざんねんでしいいたあああ、じつは少しずつ書きためているのだよ。なんやかんやでお客さんが途切れなくてなかなか書き終わらんけども。思い出しながら書き足して今日からアップしていこうかな。今、表からいりさんが入ってきたけど猫の目の真ん中の粘膜みたいなのが出てきててこわい顔(これは第三のまぶたと呼ばれてるそうだ)おなかの虫とか色々体調不良の現れみたいやけど、そこにも抗生物質処方って書いてあったから明日持ってこよう。猫の薬って9割抗生物質よな。

お昼すぎ、まえに金曜の昼だけきてたスタッフすうちゃん来る。5キロ太ったらしい。あいかわらず飛ばしてててめっちゃくちゃおもろい。東京で出会ったひとのなかでナンバーワンちゃうか、素人なのがもったいない。いつもみなさまにお伝えしたいよこの空気。すうちゃん「5キロ太って顔の凹凸がなくなったから」ってまつげエクステしてた。それがど派手で下品でつけすぎです。んで違うバイト先で、じぶんより長く働いていて仕事まかせられてます的でも同じバイトのひとに朝礼で「Sさん、もうちょっと頭よくなってもらえないですか」と言われたそうな。ひどいことを平気で言うことがふつうになってく女の職場、怖かね。くわばらくわばら。それでも彼女は子どもを三人育てながらパートもやって旦那さまにまいにちふつうにご飯作って、とにかく動く動く。勉強はきらいみたいだけど彼女のものの見方はしごく全う且つクレバー。わたしは彼女のような正直でふつうのことを「たいへんだたいへんだ」って言いながら直列にこなしていく、まっすぐ生きてるひとが大好きだしこころの底から尊敬する。だからそんなアルバイトのなかで権力ふりかざしてなんかを見失っちゃってるひとよりずっと大きくてえらいぞすうちゃん、でも太りすぎてお腹よりあごがこわいぞ。

さんちゃん(たぬきの子、うちの半ちゃんの姉妹でさび柄)ときのうから窓辺で遊ぶ。

今日は玄米にみそ汁つけた6号食からみそ汁抜いた7号食いってみた。ごはん喰いなんでぜんぜん辛くない。背筋のばして食べながら禅の妄想「ここはお寺、わたしは修行中」みたいなきれいなこころになったイメージで食べるとなんか続けていけそう。

暑かった、ほんまに暑かった。そして店は初めてのお客様がたくさん来られました。新しくできた帝京さんの大学生かなあ。ありがたいこってす、こってすっていうたらいっつも神戸にあった「もっこす」っていうラーメン屋思い出すな。

 

 

 

 

5/9 tru 晴れ。7号食っていうやつ始めるぞうと思ったけど6号にした

一年以上も温めていたマクロビオティックの本を一冊ずつやっと10分ずつ毎日読み始める、っていっても今日読んだだけやけど。夫が店にほったらかしてた本読んで笑ってたんで、思いだしてちょこちょこっと。

まずはじぶんで実験してみようと思い、でもマクロビオティック人になりたいわけではないし、これからも肉ガンガン食してくけど、なんか物騒な世の中になってきて。

「医者と先生は偉い」っていう風俗で育った人間なので、人生残り半分はそれを疑うのも面白いかな、とか。それと近代、日本が世界に楯突いた食文化ってとても興味がある。初めて歌舞伎座に行って幕見で見た演目が「女暫く」ハートわしづかみ、釘付けになった。これはなんや、おとなの紙芝居か!この色遣い、くるくるまわる飛び出す絵本みたい。もう興奮しすぎて鼻血ブーですわ。わたしのようなどどど素人が意味もわからず感動するっていうのは絵も同じやけど、そういうもんは一流ちゃうか、と思うんです。

んで7号食、ググったら出て来るでてくるで、ほんでまた突き詰めたところ精神だの生き方だのって言うてる気持ちわる!でいざ食べようと思ったら「玄米、小豆、ごま、塩」というのはあんまりなんで、マクロビオティックで言うところの6号食のみそ汁付きにしました。

しかししかし、「7号食の本当の理由はダイエットではありません。本当の目的とは、食べ物にコントロールされてきたこれまでの生き方を、完全に自分の意思の管理下におくということなのです。」だそうなのでこれもちょっとおもしろい。わたしは一昨年末禁煙しました。25年以上の愛煙家でしたので違う新しい20年が始まったわけです。はじめは風邪をこじらせ肺炎になりかかったことがきっかけです(これは死ぬな、と本気で思った)んで結局脳内だけで禁煙しました。読んだ本は一冊「禁煙セラピー」だけ。ほんで実行したのはこの本のなかにあった一行だけです。「寝てるときは吸いたくならない、それは中毒ではない」というくだりです。そうか、脳内で勝手に中毒だと思ってるだけなら「喫煙したことがない」と脳に思いこませればいいんだ、と。思い込み妄想禁煙が始まりました。友人が「禁煙したとたんオレンジジュースがすごく飲みたくなった。で、飲んだらたばこを忘れられた。果物のカリウムとニコチンの作用は似てるんではないか?」と言ってたのを思い出した。案の定わたしもすぐに果物がめっちゃ食べたくなった。今まで果物はまったく食べなかったので「あ、やっぱり」と思って積極的に果物摂取。最初の5日はしんどかったけど3日目は身体からニコチン臭がめっちゃして抜けてきたのがわかってそれもおもしろかった。でななんと禁煙できたんどすえ。この方法、夫がなんかにまとめて本出せ、とか言うてたけどまた時間できたらまとめてみよう。妄想禁煙。

 

「10日前に食べた物で今日のあなたが存在できています。
これから10日間の間に食べたもので、10日後のあなたが存在できます。」ってことは!あとで調べてみよう10日前に何食べたか。

で、玄米食べ放題(でも一日600gマックスらしい)小豆、これはみなさん炊き込んでいらっしゃるけどせっかくの米以外の食べ物なので別に炊いて食すことに、ごま塩、具沢山の野菜のみそ汁、でまず5日ワンセット中一日あけてもう5日やろうと。あ、一日1本のヤクルトもオケーに、とものすごいじぶんよりだけどやってみよう。実は体重も横ばいでダイエッティングにも飽きてきたしここらでざくっと減らしていきたいというよこしまなきもちもある。

ま、わたしのからだは妄想でできてるから。